7月の冴えない日 小さな都会の片隅で 無愛想に座り込む私 笑顔なんて忘れてた 白くて細い指 頬に触れたホットコーヒー まだ少しだけあどけない 魔術師に出会ったんだ 「ねえ ちょっといいものみせてあげるよ」 器用になぞった指の先 無表情な黒い空が一瞬で世界を変え たんだ 突然降り出した光の雨 無口に冷静な顔する君の横 思わず微笑んだ 見上げた交差点はパレード 夜明けが来るまでずっと隣にいたい なんて初めて綺麗事信じた フェンスに倒れこむ 2人で重なった影 疲れて眠ってた 君の寝顔は月を見てる このまま夢の中で優しく包み込む風 が 私をわがままにさせた 『時を止めて』って いつしか胸が疼いてしまうの 突然舞い降りた虹の橋 濡れたスニーカー ゆっくりと照らすように 鮮やかにきらめいた 儚く消えそうな空の下 この先だってずっとずっと隣にいた い 困らせることわかってたはずなのに 朝日がのぼるころ 君の身体は少し透けていた 「ありがとう でも行かなくちゃ」そう言って手を 離した 溢れてこぼれ出す涙の雨 気付かなくったってはじめから君の こと まっすぐに好きだった ひと夏の甘い甘いまぼろしこの先だ ってずっとずっと忘れないから 心の中大切に鍵をかけた 晴れ渡る青空に 面影をふと思い出す 返事はいらないから 今日の日も笑ってて