誰もいない月の上 一人で待つ 寂しいうさぎ そっと 泣いていた 真っ赤な目をしてた 窓の外は夜明け だんだん遠くの遠くまで もう 照らされていく 夢見ていたことも忘れて 耳を澄ます 君の声は今どこ? 残響は とうに掠れて 痛いほどここは静か そろそろ行かなくちゃ 抜け殻の部屋の外 風が吹くの 君に急かされるみたいに ああ 星の裏側 知らない土地の匂い 変わらないものなど 一つもないから 世界 回り続ける 見えないしるしに沿って 夢見た景色巡って 足りない歌声 ずっと 探せば見つかるかな 想像の中 手の平 色を乗せたまま 未来の空白 埋めてくの 聞こえなくても 約束をつないでいて 溶けていく雲間まで 凸凹な月の海 浮かべてみた 小さい舟は 揺れて ふらふらで 頼りないお気に入り 風が揺らす枝を 最後の枯れ葉が落ちていく 青い空気 一人ぼっちが染み渡る 目いっぱいに 広げた 空に飛び込むの 薄まった 毎日 置き去りで だから さよなら 約束をつないだまま 溶けていく雲間まで