三茶の駅 人通りの多い 傾斜の通路 流れてく人 逆らえず僕も 駆け足でゆく 無言で従った右側通行 あの日もこうして 歩いたっけな ぼんやり何かを思い出した時 左は向こうから 来る人の群れ その中に時を 止める少女が 大人になって 風と共に流れてく 見たことないうなじ 頬にかかる髪 前より 痩せた胸 ボタン外してる 好きじゃなさそな ワンピース ユラユラ 踵上げて 足首が見える 元気そうに 歩く貴方が あの頃より 可愛くなくて よかった 貴方に作る歌は もう無いんだ 残ったのは誰のものでもなくなった 街に聴こえるのは どこかで流行りの 恋人を歌った 冬の曲だけ