片脚だけがここから離れない (鉄とゴムの繊維で繋がれて) 巨人の壁画の山が阻む (グリッチ使うしかない第四の壁) 国道の夜に代謝を促す インターチェンジ すれ違い続ける平行線 《暮らしだけ - 誰もいない》 枯れたアーケード/夕闇のムクドリ いつか、いつか、いつか 信号が青く光る この世の空き地を 全部駐車場にするまで 終わることのない延命とつまらない ジョーク ゴミ捨て場の豊かさが語る 粗悪なドーナツホール 国道を照らした止まり木の飲食 チェーン 人々を運んでいく細胞壁 《交わらない - 分離帯》 ショッピングモール黙っている / 痩せた音楽が鳴る 早く、早く、早く Cultureを接種して 怠惰を轢殺して、 バイパスを驀地して ひどく乾いた風の中 漂流する面皰顔の学生、 銀輪を駆って 聳え立った監視者の鉄塔睨み返して コンビニで機を窺う 9012号線は交差点を知らない ごく普遍的な行き 詰まりのストーリー 《低圧帯 - 凍る羽》 遠望の眼差し/ あかぎれの指先 誰か、誰か、応えてくれ 国道の夜に代謝を促す インターチェンジ 身を寄せ合う自動車 ディーラーのスラム 《燃える脚 - 悟りだけ》 狭窄した正しさ / 非建設的な寂しさ 「ずっと、ずっと、ここにいてね」 幽霊が僕に言う 振り切ってしまえるように 速度を手にしたんだ 今、鉄とゴムの翼で