想い出は限りなく 少年時代を懐かしむ 遠い電車の音に 夢の旅路を描いた 街並も変わったし あの店も消えていったけど 心の奥には今でも 尾花(すすき)の原がそよいでる 武蔵野の少年 いつも自転車こいで 風に向かって 唇を噛んで走った 明日(あす)を語ったあいつは 今どうしているかな 電車が通ると揺れる 踏切りの近くに住んでた 胸の奥に時々 蘇(よみがえ)る ほこりっぽいあの路 心のドアを開ければ 僕はいつもそこに立ってる 武蔵野の風が この胸に吹けば 夕焼け空から あいつが走ってくる 『また帰ってくるよ』と 変わり果てた生まれ故郷に あの日の思い出残して 手を振りそっと出てゆく 鳥が鳴き花が咲く 陽が昇り月が満ちる 当たり前の事が どんなに嬉しかったか 武蔵野の空は遠い飛行機雲 見上げてごらん今も夢が伸びゆく 武蔵野の月は人知れず沈んで どこかで この僕を呼んでいる いつまでも続く 武蔵野 On My Mind
