窓際 降り出す ぽつりとつぶやく雨音 都会と健気な朝食 気付かぬフリをしている 雨はやがて蝕むように 包み隠し溶けるように 流 れ 流れ 街に紛れ 声にもならず 叫んでいる 痛い この雨は私 靡かぬ傘の下 「雨も好き」と誤魔化す癖に 窓の外をいつも見てる 映る 映る ガラスの中 泣きそうに言葉探してる やがて止んだ 窓にそう煌めいているのは 陽の光じゃない 昨日の雨粒 怯えて失くしたことばが 気づけば溢れた 会いたい この声が私 靡かせ 飛び込む 今 雨の中でも 傘がなくても 寄り添う君とならば 濡れてもいいや (会いたい) この声が届く今なら あの夜も雨も靡かぬ 傘の下