人を殴りたいときは何時だつて 俺も殴られたいのだ 此処は仁義絶へて久しき乱世 恐る可き末法 何を頼り生きれば良い アスファルトに乾涸びた血の錆色 眠れる吾が五体よ 今こそ眼醒めの刻だ 野獣どもよ聞こへるか此の咆哮が 其の痛ましき痣 生命の証明が疼くだろう! 嘘は悲しく為るから吐かねえ 詰まらねえなら其れで良い 端無きや汝 胸に巣喰つた闇に狂つてゐる 其の眼で何を見抜ける 争いすらねえ此の不毛地帯の 貴様は孤高でも王者でもねえ 敗者だ! 野獣どもよ奪わるな此の不況に 救い様のねえ 此の苦界に生きるのだ! 取り柄の無いわたしを愛せ 神々の怒り荒ぶ此の大地で 斯くも血は流るゝか闘争は続くのだ 野獣どもよ喰らひ尽くせ 此の時代を! 息切れさへ識らず永久に走るのだ 屹度在る途の先へ