最初のご主人は とても優しかった 子守唄など歌っては いつも先に夢の中 まだ 忘れられないのです ミルクの匂いの小さなキッス 遠い昔をなつかしむ 私はアンティックドール アンティックドール アンティックドール 古いオルガンの上 首をかしげたまま 見つめるウインドゥ アンティックドール アンティックドール 髪を撫ぜられたいの 頬は淡紅色 まだきれいでしょう 二番目のご主人は 着せかえがお好き 手作りドレスはお気に入り いつも話すの恋のこと でも そっと打ち明けたのは 大人になっても離さない 嫁ぎ先までトランクの中 となりはウェンディングドレス アンティックドール アンティックドール もう一度抱かれたい あれから何年 過ぎたのでしょう アンティックドール アンティックドール 誰も振り向かないの ことばを知らない 私は人形 三番目のご主人は わたしのことが嫌い 自慢の髪の毛引っぱって 声をお出しといじめるの また 想い出してしまったの 雪が降る夜 箱の中 知らない人に買われたわ 心の中で泣きました アンティックドール アンティックドール 古いオルガンの上 首をかしげたまま 見つめるウインドゥ アンティックドール アンティックドール 髪を撫ぜられたいの 頬は淡紅色 まだきれいでしょう アンティックドール アンティックドール もう一度抱かれたい あれから何年 過ぎたのでしょう アンティックドール アンティックドール 誰も振り向かないの ことばを知らない 私は人形