ひとりまたひとり街を出る 雪はただ降り続ける 振り返るものは誰もなく 人影は吸い込まれる 君には見えないものを ぼくの目は見ている 他にすることは何もなく 雪はただ降り続ける すんなり眠らぬ子供 寝かしつけるように 開かずの踏切を越え さわぐ心臓をだまらせて つれて行ってよ きらめく銀世界 感情を凍らせる子守唄の 届かない場所まで ひとりまたひとり街を出る しびれる指 白い息 とぎれとぎれの文字で いつか手紙が届く 君の眠りが覚める朝に 心臓をだまらせて つれて行ってよ きらめく銀世界 感情を凍らせる子守唄の 届かない場所まで 戦場で息絶えた兵士達の 眠る銀世界へ