波の音さえ 泣いてる港町 恋と別離が 一緒にくる港町 霧をわけてく 連絡船の あおいみれん灯 追いながら 逢いたい 逢いたい 逢いたいと ひとり口笛 ふいている ロシアの船の 着く桟橋は 気まぐれかもめが 淋しく 一羽舞うばかり ふるいジャズが きこえる港町 ほそい酒場の 灯りゆれる港町 わざとつめたく したことだけが 胸のどこかに ひっかかる 好きだよ 好きだよ 好きだよと オンザロックを 流しこむ ギリシャの船が 窓からみえて 昨夜の二人と 同じような 二人連れ ロシアの船の 着く桟橋は 気まぐれかもめが 淋しく 一羽舞うばかり