濡れるグラスの端に 口づけて 高く鳴り響く音 気付かぬふり いつの間にか引かれた 赤いルージュ なぞったグラス人差し指に 私じゃない赤 見果てぬ幻 蜃気楼 いずれ消えてゆく それがさだめだから 不埒な少女のフリで アナタに抱かれるの 甘くなぞる指先 時計を止めて 乱れたリズムで揺れる 魔法の馬車に乗り 「今だけ…」って理解するの 私は暗闇のシンデレラ 濡れたアナタの針に 口づけて 高く鳴り止まぬ鼓動 気付かぬふり 雑に脱ぎ捨てられた 赤いドレス このまま堕ちて行けたらなんて 言えやしないのに 夜明けがこんなに 憎いのは 流した涙の 輝き奪うから 不徳な少女のフリで アナタに抱かれるの 強く抱いた体温(おんど)は 偽証の仮面 踵の折れたガラスの 靴を差し出すのは あの人って理解するの 私は暗闇のシンデレラ 12時の鐘 鳴り響く刻 わかってる…だけど もしかしてなんて アナタに残した傷跡(しるし) 不埒な少女のフリで アナタに抱かれるの 甘くなぞる指先 時計を止めて 乱れたリズムで揺れる 魔法の馬車に乗り 「今だけ…」って理解するの 私は暗闇のシンデレラ