忘れられない瞬間が 心の中に焼き付いて ふとした時に蘇る そんな夜もあるでしょ 胸に棲む悪い虫が 所構わず暴れだす 君と見た この街の景色に暴れだす 悲しくなんかないよって いない誰かに強がって 笑ってみたつもりだった 奥歯はグッと力んだまま 叶えられない幸せが 思い出の中顔を出す どんなふうに切り取っても 美しさに目が眩む 痛いような痒いような 瘡蓋みたいな傷跡 ふとしたとき 剥がしてしまうような傷跡 後悔なんかないよって 胸張るために嘘ついて 掴めなかった未来ばっか チラついていた頭の中 ひとりきりに慣れたって いない誰かを欲しがって 探しても探しても 代わりになんてならないまま 悲しくなんかないよって いない誰かに強がって 笑ってみたつもりだった 奥歯はグッと力んだまま