肌寒くなってきたこの頃 虫の音が今日も夜を包む 薄暗い部屋で僕は1人 空気にまじって 夜が明けるのを待っている こんな気だるい日が続くなら 君に出会わなければよかった もう届かないわかってる君の左手 閉ざされた鍵はもう開かない 何度叫んだって意味もないのに 月に吠えてしまうんだ ぼんやりと曇った明け方に 重い足取りで歩き出す 満たされない思いをかじかんだ手で しっかり抱えてもこぼれ落ちていく 斜めに傾いた月を見ては 失ったあの人の影を探す 思い出のうたも 通った喫茶店も遠い昔 もう届かないわかってる君の左手 閉ざされた鍵はもう開かない 何度叫んだって意味もないのに 月に吠えてしまうんだ