一、歴史…青年期あらゆる希望を 胸に、いきりたって 人に喧嘩(論争)をふっかけた鴎外。 以後官僚として栄達をのぞみ、 ドロドロした権力闘争にも 身を置いた鴎外。 歴史…それは男の当然の 生き様であるが、 晩年のわずか五年間、鴎外、 栄達がのぞめなくなると 急に肩の荷が降りたのだろうか? 小説家森鴎外が俄然輝きを増す。 彼は負けたのだろうか? 男の生涯、ただの男になって 死に様を見つけた。 二、歴史…名作『山椒大夫』、 そして『渋江抽斎』に至って 輝きは極限、そう極限に達した。 凄味のある口語文は最高さ。 歴史 SONG 歴史 SONG 読む者を酔わせて止まない。 されど凄味のある文章とは裏腹。 鴎外の姿はやけに穏やかだった。 晩年の鴎外。 三、歴史…男の生涯にとって、 死に様こそが生き様だ。 歴史SONG歴史SONG、 大いなる歴史の中で。 歴史の末裔たるぼくら。 残された時間の中で ぼくら死に場所を見つけるんだ ぼくら死に場所を見つけるんだ。 それがぼくらの、 それがぼくらの未来だ。