「どいて」と、 そう言って扉を開けて 暗澹たる空へ少女は飛んだ 鉄の格子にしがみつけば 掌は次第に 冷たさを忘れる 「飛び出したいの』籠目の少女 不甲斐ない花は うんざりだって 「飛べないわ」と言う籠目の鳥に 笑みを返す 「どいて」と、 そう言って扉を開けて 暗澹たる空へ少女は飛んだ そういえば、そういえば、 あの娘の名前なんだっけ? 「なんだっていいよ」って 言ったっけ。 空を見るとあの娘の歌が響く 「飛び出したいの』籠目の少女 不甲斐ない花は うんざりだって 「飛べないわ」と言う籠目の鳥に 笑みを返す 「どいて」と、 そう言って扉を開けて 暗澹たる空へ少女は飛んだ そういえば、そういえば、 あの娘の名前なんだっけ? 「なんだっていいよ」って 言ったっけ。
