気づかないままなにか失ったような 理由のない気持ちに飽きたら 出かけよう いつもの路地を抜ける 誰の目もなにも 気にしなくていいぼくの場所 季節は次第に変わっていく セーターの裾を少し伸ばして 歩いていく 遠くなっていく空に 膨れていくこころを ゆっくり撫でてくれる 小さな日常が こんな日が続けばな そんなことを思うけど また声が聞こえるから 落ち着けない日が待っているんだよ 言葉がうまく紡げないときは ひとまず深く息をついてみる キャビンの先を爪で叩く そしてコーヒーのおかわりを頼む いつも通り 窓の外では夕焼けが あまりに美しく輝いている 無慈悲にも わずかに残るコーヒーを すすって手帳を開き今一度ペンを 取る 胸を締め付けるような 誰にも言えない考えが 物語になって日々を照らすのかな ページをめくるうちに 大切なことを忘れても 寂しさだけが残っても 生活は続く 遠くなっていく空に 膨れていくこころを ゆっくり撫でてくれる 小さな日常が こんな日が続けばな そんなことを思うけど また声が聞こえるから 落ち着けない日が待っているんだよ 声が聞こえるから