テレビの中からはしゃいだ声がする 君がふっとこぼした笑いと 浮かれてナッツを噛む音がした 何かいいことあったの 今までは何気なく聞けてたのに どうしてかこの頃は 喉元につっかえて出てこない 薄っすらと君を包むように流れる 少し歪んだ空気を なかなか打ち破れないでいる もう酔ったふりして キスでもしようか このままずっと なんでもない日々が続いて あの頃の君に会えないまま 終わっていくのは寂しいな なんて 何かいいことあったの どんな風に聞いていただろうか まだ何も決まっていないのに 咳払いだけ先にしてしまった こんなに狭い部屋に 僕らふたりだけなのに 君が遠くにいるみたい 触れたい 話したい もう一度 抱きしめたい 薄らと君も気付いているだろう 少し歪んだ空気が 一気に弾け飛ぶことを願って もう 酔ったふりしてキスでもしよう