真っ黒の服を身にまとい 右手にハンカチ握りしめて みんな泣いている 僕だけひとりで笑ってる 親戚のおじさんが箱に入ってる ろうそくに囲まれている となりで正座する妹と目があって 思わず吹き出しそうになる僕 ポンポコ ポンポコ 木魚のリズムに縦ノリしてしまう お坊さんのお経が 体に響きわたって 光る頭にうつる 揺れたろうそくの火が 退屈な僕の心を楽しませてくれる 御焼香の順番がきて 緊張しながら僕は悩んだ 何回やるのか とりあえず5回くらいかな 親戚のおじさんを窓越しに見た 鼻の穴に綿が詰められてる 半開きな口が少し滑稽であり 思わず吹き出しそうになる僕 ジャリグリ ジャリグリ 数珠の鳴る音が周りから聞こえる お坊さんのうなじに お灸の跡が目立って 光る頭にハエが 時々止まっている 妹と僕は二人で 笑いをこらえてる <♪> 霊柩車の金メッキに見とれながら 火葬場でゴムの臭い感じて みんながすすり泣く その場でまた妹と 鼻つまんで笑いこらえる 二人一組でお骨を やさしく骨壺に入れてく 妹と二人あばら骨を拾い集めて 手の震えが激しくお骨が滑り落ちて 思わず吹き出して笑う 骨の粉がまった