さよなら ハンカチ振って 僕を見送ってくれよ 光浴び 眠るように 雲の向こうへ旅立つ僕を ランダムな風に吹かれて 人は地上へ来て そしてまた 天に還っていくのさ その時が僕にも来た 死という名の船出の時だ 涙もいいが 最期は笑う顔を見せてよ 愛し君よ さよなら でも口には決して出さないで逝くよ 永遠の旅の中で僕ら また逢えるから 孤独が襲う夜は 空を見上げてご覧よ 星になって 月になって 君をずっと照らしているから 透明な飛行船に乗って 僕は今 飛び立った 眼下に泣いている君が見える そうか 僕 死んだのか 君と共に過ごした家の屋根が 駅前が 街が 少しずつ 遠ざかっていくよ さよなら この世界を目に焼き付けていくよ 見慣れたあの夕日も 泣くほど美しい 生きている間は何も 悩む必要なんてないよ 生まれ落ちて死んでいく それだけで拍手喝采さ 遠くで戦火 はるか天から見れば 地上は地獄か 君を残していくのは心配だけど どうか生ききってくれよ 透明な飛行船が君を 迎えに来るまで さよなら ハンカチ振って 僕を見送ってくれよ 今 風に 光に 意識が溶けていく それでは 僕は消えるよ 生まれ変われたら また 別の惑星で 別の宇宙で この広い世界のどこかで