島全体がいつもと違っていた 遠くで プロペラ 響く 宵の空 島全体ざわざわと落ち着かない 何か違った 呼ばれた祖母の帰りが遅かった その日 ぐずった 妹 ただあやしていた 唐突に鳴り響いた その電話 病院からの連絡 水難事故 偶然の災難 事故だと 聞かされた いつでも君の力になる 傍にいなくても 心はいつも君と共にある 濡れてにじんだ その走り書きが 母さんの ネタ帳に いつでも君の力になる 傍にいなくても 「心はいつも君と共にある」 母さんの力に ならなくては 母さんの代わりに 家族の力に 母さんの戻ってくる場所を守る それが 母さんを苦しませてきた 父さんの息子としての償い 母さんの息子としての使命