帰路の騒がしい街 夕の朱色まで すべて染め上げていく 寄り道をした 風が連れ去る花びら 日々に灯っていく哀楽 名前はいらない 幸せを思い出すと その度あなたが隣にいて 目を瞑る笑い方も どうか忘れてしまわぬように 瞑る目の奥でさえ 今日が手招いた 明日が迫り来るまで 手は離さない 喜びも嘘も涙も あなたが育てた魔法だ 言葉はいらない 後悔に溺れても あなたがあなたでいられるように 傷跡も隠さずに 朝の光に謳いたい わかってる あなたはいつの日にか 冷たい日々を泳ぐ事でしょう つまらない暮らしと嘆くことも 美しいから 上手に笑えず眠った夜も あまりにぎこちない 声の揺れも 形にならない この心も それでいいんだと 幸せを思い出すと その度あなたが隣にいて 目を瞑る笑い方も どうか忘れてしまわぬように