イデアの眼鏡が寄り添うのは 識別可能な範疇だけ ノイズの擬態 個包装みたい 類型的煽動に気付いて 生まれ落ちたこと 疑わずに済めばよかったのに まなざし揺らす 微粒子が 透明な夢を呼ぶ 大圏航路を描けるのは 星の思惑を知る者だけ 題名の無い造形を見たい 偶発的衝動を許して 捜し求めること 可視光の無い沖を照らすこと 確かに根付く理が 与えた色を知る ありふれた今日の 片隅に散らばる きっかけが 欠伸をする君のもとへ 飛んでゆく ここで生きること 途方もなく遠く 果てしないこと まなざし覗く 微粒子に 透明な夢を見る