季節外れの冷たさが 歩みを早める桜道 重たい服はもうしまいたいのに 理由のない遠回りをしても 「私」は戻らない 乱れたシーツの上に今日もまた 落ちてく 一つ二つ積もる花びらに あぁ、どんな名前をつけようか クローゼットの奥で眠る私が 目を覚まさないように 捨ててしまおう 形のないこの花びらだけ 「強いから」って決めつけて 置いてくような貴方は知らない だからもうあなたとはここで さよなら 一つ二つ吹き付ける風に あぁ、どんな願いをのせようか クローゼットの奥で眠る私が 目を覚ましたらきっと 「間違えだ」って飛び出して 追いかけるんだろう 手放したルートなら 違う服を着た私が 遠回りしながら 降り止まない桜に祈って 見上げて泣くの 手放したルートなら あなたに触れられたのかな 明日も明後日もその先も 選んで間違って 新しい私がまたほらここに 一つ二つ積もる 一つ二つ積もる花びらに あぁ、どんな名前をつけようか クローゼットの奥で眠る私が 目を覚まさないように 重ねておこう 形のないこの花びらだって