雨の終わりの ひと雫 落ちて澱(よど)むか 利根(とね)の川 風は武州(ぶしゅう)の 如月(きさらぎ)に 産ぶ声あげる 赤子(あかご)あり やがて白眉(はくび)と 知る由(よし)もなし 勝てば官軍 負ければ賊(ぞく)と 非情無情(ひじょうむじょう)な 鳥羽(とば)・伏見(ふしみ) 暗雲(あんうん)流るる 都の空に 時世時節(ときよじせつ)か 葵(あおい)が枯れる 我れ主君(しゅくん) 徳川(とくがわ) 慶喜公(よしのぶこう) 臆病者(おくびょうもの)と 謗(そし)られようが 戦わずして明け渡す 江戸の城 なぜに汚名(おめい)晴らさぬ 日陰身(ひかげみ)の 佗住居(わびずまい) あ…吾(われ)思う 天の使命と心して 枯れ木に花を 咲かせなければ 恩に背(そむ)いて 男が…男がアンア…立たぬ 明治維新(めいじいしん)の 幕開けが 八面六臂(はちめんろっぴ)の 国づくり 明日の日本の 礎(いしずえ)に 算盤(そろばん)弾き 大暴れ 雨夜譚(あまよがたり)に 我れ姿あり
