あふれだす水を行く 思いの深さ孕むまま ひかり忘れた世界から まぶしく碧いあの海へ 捨てたのは 正直な自分でしたか 飢えてても いい娘のふりをしながら 笑いもしたし 乱暴な唇は 無口な声に 慣れた だけど ほんとうは 血の色までは 変われない 覚えておいて 卑しいくらい まだあなたを 愛せるのよ さざ波の果てにある 入り江にはもう戻らない 釣人たちが群れるのは ただ従順な心でしょ あふれだす水を行く 思いの深さ孕むまま ひかり忘れた世界から まぶしく碧いあの海へ 見えたのは 透明な時間の壁 いつもそう 迷路を閉ざしてたのは おそらくわたし 上手に泳ぐつもりが 踠いてたんだ きっと なにも逆らわず 幸せばかり 貪れば すぐに夢など 痩せ細るもの 永遠さえ 失うのよ しなやかに跳ねる空 まるで翼があるように 風も味方につけられる 眠れる時は いまじゃない あふれだす水を行く 思いの深さ孕むまま ひかり忘れた世界から まぶしく碧いあの海へ