灼けついた砂の上で ピンクのビニールクロス なにも気づかず 眠りつづける女(ひと)よ 知っていたのか夏の陽は ぼくの密かなたくらみを 胸の中まで光を入れて 隠しごとまで照らしてしまう クイック クイックスロー クイック クイックスロー あと5歩で あと3歩で あと少しで 君のくちびるさ 青空に微笑むように くちびるわずかにひらき 青い果実の 香り広げる女(ひと)よ 夜が来るまで待つなんて いまのぼくには罪なこと 光と陰のはざまにゆれて そっと熱いため息ひとつ クイック クイックスロー クイック クイックスロー あと5歩で あと3歩で あと少しで 君のくちびるさ