空の花瓶ひとつ 見忘れてたみたいだ ばらの一輪 枯れて落ちて 捨てたのはいつだったかな 君が今日 着ていった服は何色だったかな 空っぽになってんだ ただもう一度繰り返して 「そばにいて」ってさ 再生してる 後悔もしてる? あー幸せだってさ あの日々の僕らは そう 映画みたいって笑って ねえ エンドロールはいつまで 続いていくんだろうね 名前もきっと見つからない まだ今だけは終わらないように 歪めて折ってポケットに押し込めた また 君が嫌いな煙草の箱 ただもう一度火をつけて 煙で夜満たすから 白く濁して 君が落とした溜息さえ 色褪せたカレンダーの印に 「ごめんね」って笑って何度目か 火を踏み潰すベランダ 縁が欠けたカップ 黙って口付けた 二度目の紅茶 薄くなって 味もしない生活だな 君は今日何してた?ってもう 聞かなくなったね 言うこともないけど 今日ももう一度繰り返すの? 「そばにいて」ってさ 再生してる 曖昧にしてる あー溶け残ってる 君が言う〝僕ら〟は そう 映画みたいって笑った ねえ エンドロールはいつまで 続いていくんだろうね 「おかえり」だって忘れても 指先だけで覚えてるんだね 冷めたカップをまた2つ並べてる あーあ きっと顔も見ないんだけど どうせもう一度火をつけて 煙で夜満たしたら ぜんぶ濁すの? 溜息だけ落としたって 色褪せたカレンダーの印に 「ごめんね」って 聞きたくないからさ 気づかないふりをしてた ああ エンドロールはいつまで 続いていくんだろうね 名前もきっと見つからない まだ今だけは終わらないように 歪めて折ってポケットに押し込めた また 君が嫌いな煙草の箱 ただもう一度火をつけて 煙で夜満たすから 白く濁して 君が落とした溜息さえ 色褪せたカレンダーの印に 「ごめんね」ってもう 言わないからさ 火が消えるのを待ってる