ひとり寝の 部屋の中 乾いた空気に 咳が出る 昨日忘れたセーターが 壁にだらりと ぶら下がる あのひとの存在は 思っていたより大きかった まぼろしを抱きしめる そんなしぐさも せつないね 恋人もいないから 恋人もいないから おもいでは 重すぎる 真夜中過ぎても 眠れない たった一缶 のこされた ビールさびしい 冷蔵庫 あのひとの将来は わたしに無縁と思ったけれど さよならの その日から 泣いて過ごすも 哀しいね 恋人もいないから 恋人もいないから あの人の伝言は 元気でいろよと そっけないが なぜかしら いいひとに 見えてくるのも たまらないね 恋人もいないのに 恋人もいないのに 恋人もいないのに 恋人もいないのに