思い出に染まりくすんだ赤の砂嵐は 目の前の全ての姿を霞めたまま 悪夢に染み付いた鈍色を照らす 星たちは あの日と変わらない無表情を 抱えたまま 暮れなずむあの日の空は今でも 近くて 迷い込んだ森のように前が 見えなくて どれだけ探しても軌跡も何もない 行く先の景色も未だ分からないまま 覚えてもいない歪んだ黒で 今をなぞる 失った日々から視線をそらしたまま 赤く錆び付いた檻はまだ固く 閉ざされて 未だに終わらない幻に焼かれたまま 沈みゆく夕陽の影に望みを刻んで 紛れ込んだ穢れだけが今も 消えなくて どれだけ叫んでも答えが聞こえない あの日見た涙は今も乾かないまま 思い出に染まりくすんだ赤の砂嵐は 目の前の全ての姿を霞めたまま 悪夢に染み付いた鈍色を照らす 星たちは あの日と変わらない無表情を 抱えたまま 何度でも繰り返す記憶の果て いつか見た楽園はまだまだ遠くて 覚えているのはぼやけた空に映る 世界 答えを出せぬまま思いを切り離した 鎖によく似た暗闇を解き立ち上がる 言葉で残せない暁に身を委ねて