霧雨に包まれてた世界が 冷たい素顔で振り向いた あの雲はどこまで旅するんだろう 何も持たないで いくつの声がぶつかり合って 命の赤い飛沬を降らせた 僕らはなぜ手に入れるため 失うことを選び続けてる 花が揺れている 風が吹き荒れる 次は何を差し出せば生きられる 空高く烏のように 飛べない僕たちは 傷を引きずって歩いた 正しさと正しさがぶつかって あらたな翳を呼び起こした 僕の眼は真実を見たくって 灯火を掲げ 凍えるほどに虚ろな夜も 身を寄せ合えば朝は来るだろう 僕らはなぜ傷つけ合うの いつまで… 同じ記憶練り返し歩くの 空の向こう側で 名も知らぬ誰かが 想いに胸を焦がしている その色を痛みを 僕ら知っているはずだ 標(みち)は繋がっている 花が揺れるように 風が走るように 次は何を追いかけて生きてゆく 空高く烏の翼のない僕たちは 大地に今、立って 歩いた 信じた