生まれてからずっとうつつのまま 戯れなら少し救われた 漣さえ心揺らしてしまう 月夜の蛍は誰にも見えない 朧げに浮かび見えるのは隠り 世の記憶 泡沫の刻、君月を想う 恋し忘れ難き光を見上げながら 幾年此処で、徒夢の中で 未だ見えぬ迎舟を 待てばいいんだろう mio 簪も薄紗も現世では取り 替えられない そう永遠に不在だ 汀に佇んで紙を折って作った舟を 浮かばす 雲間から薄明が見えた 水際に身を隠して逆夢祈り眠る 身を知る雨後の光芒も 未だ訪れぬまま 薄氷を待ち月見上げる 私の知らぬ間に 約束違えたのだろうか 泡沫の刻、君月を想う 恋し忘れ難き光を見上げながら 幾年此処で、徒夢の中で 未だ見えぬ迎舟を 待てばいいんだろう 天満月は今何を想う 星芒は私を追い越して地を照らす 忘れ水のように誰にも見えぬように 一人静かに泳ぎ今宵も月想う mio 迎舟を待つ mio