糸をちぎり逃げた魚のように 針は胸の淵に刺さったまま 深海のおだやかな日常を泳いでいた 月曜4時の西陽は屈折してる フォルダーさがす最下層のデータ 消し去ったはずなのに 染みのように映り込んで 見えないふり そう言えばあの頃 世界は変わるって思ってた 一度かぎり 綱渡りの人生は 落ちたら終わりさ でも 走りだせばいい 靴を脱いで たどり着けないとしても 穴のあいた袋から零れた 砂を両手で掬うように 心の隙間から溢れでる 思いを塞ぎつづけた 愚かなることは 決して無意味なんかじゃ ないでしょう きっと 一度かぎり 綱渡りの人生は 落ちたら終わりさ でも 走りだせばいい 靴を脱いで たどり着けないとしても 曇り空の下 見えなかった自分の影が いま 太陽の下 はっきりと見える 目をつむっていても 一度きり 綱渡りの人生 落ちたら終わりさ でも 走りだせばいい 靴を脱いで たどり着けないとしても