それでも毎日は変わらず、 君を残して僕は廻る。 盲目の烏がこの街を、 黒く黒く塗り潰してゆく。 小説に閉じた花が咲く、 朝食を残した君は何処。 ピアノの響く部屋で僕ら、 此処から何が見える。 水彩の景色は六月の雨で 全て融けて消えていた。 叫ぶ哀しみは傘の中。 夕立がさよならを染めて。 濁る水溜りに映した、 この花束を思い出すのさ。 冷たい冷たい冷たい冷たい 冷たい冷たい冷たい。 叫ぶ哀しみは傘の中。 夕立がさよならを染めて。 濁る水溜りに映した、 この花束を思い出すのさ。 叫ぶ哀しみは傘の中。 フィルムの幻想に消えて。 透ける海岸通りに今、 あの花束を思い出すのさ。