灯りを失くして、彷徨った夜 見慣れた景色は姿を変えていた 眠る信号をすり抜け歩いた いつもの街で迷子になっていた 街灯が見当たらない午前三時の夜に 何も出来ず逃げるように空を見上げ ていた 眠り続ける街で、朝を待ち侘びた 静寂で現実を誤魔化せないまま 不意に見上げた星の美しさに僕は 思わず「怖い」と声を零した それでも尚、見惚れていました 無機質な夜に朝がやってきた 見たくない街を晴天が照らした 有り触れた日々にさえ愛おしさ覚え た いつもよりも青い空を見上げて気づ いた 眠り続けてる街で、明日を待ち侘び た 鮮明な現実と向き合えないまま 行方知れずの星にサヨナラ手を振っ た 瞼の裏で微かに光った 味気ないと振り払った 空が懐かしいと仰いだ 手放して気づく僕の 無力さも胸に焼き付けておこうか 眠り続けた街は、遂に目を覚ました 静寂は現実にかき消されて行く 行方眩ます星空二度と会えないね それでも僕はきっと忘れない 時が経って、過去になって 飽和しては溶け込んで行く せめて僕が感じ取った事だけは 歌に残した 目を覚ました信号機 動き出した街を僕はすり抜けて 今日からまた歩いて行こう あの日の僕等と