急行が止まるだけが 取り柄と馬鹿にしてた あなたが住むあの街へ向かってる 同じ寂しさに揺られ 思いがけぬカーブで 掴み取った吊革に ギギギと笑われた こんな風に私はいつも 掴んだ分だけ遠くなる 壊さないように生きるのに 壊れてしまうのは何故だろう 愛さなきゃ これからを 揺れるたびに掴むのに 離してしまうのは何故だろう 急がなきゃ あなたを抱きしめるために 見向きもされなくなった あの店もあのタワーも 車窓に映る自分と重なった こんな風に私はいつも 重ねた分だけ怖くなる 叶ったものはすぐ忘れて 叶わぬことばかり覚えて 許さなきゃ これまでを 乗り換える駅はあるけど 降りるには荷物が重くて 急がなきゃ あなたが私を待ってる 枯れて落ちた花を捨てられずに 美しさの数を知った 壊さないように生きるのに 壊れてしまうのは何故だろう 愛さなきゃ これからも 揺れるたびに掴むのに 離してしまうのは何故だろう 急がなきゃ あなたを抱きしめるために