かすれた声が遠のいた 受話器の向こうに 目と目が合えば 伝わると思っていた日々 冷たい風が吹きさし 街路樹の下 並ぶ呼吸音 白い吐息と街並み 静かに塗り変える光 ときどき止まる君の影は 黄昏探す刻のようだね これで最後ねと云った 嘘だとわかってるのに トワイライト 重ねた小さい願い 風に風に繰り返し放れば 瞬く星のように 強くいられるのに トワイライト 伸ばした両手が見えない壁に壁に 触れてしまう度にまた いつまでも臆病なふたりに 夜風がそよいだ 途切れた文字で綴られた ページを捲るように 壊れたradio周波数を 変えても鳴らない 霞んだ雲の形に 天気予報が告げた 「6時です」 乾いた空気張り付き 歩いて探した灯り ときどき曇る君の声は ラピスラズリの色の青さで いつもより近く響いた こんなに離れてるのに トワイライト 捧げた小さいMemory 風に風に吹かれ 雲が行けば 輝く月のような あなたに会えるのに トワイライト 凍えた空虚な世界 close to me close to me 閉じてしまえば 微かな 温もりに囚われた 翼はあなたを探すわ 本当は知ってたの それぞれ違う未来 向こう岸に渡る舟を見つめる 岸辺の番(つがい) 重ねた小さい願い 風に風に繰り返し放れば 瞬く星のように 強くいられるのに トワイライト 伸ばした両手が見えない壁に壁に 触れてしまう度にまた いつまでも臆病なふたりは 夜空を見上げた