夜通し響く風が 水面揺らして 映し見たあの朧月 形変えてく しじま切り裂き上がる狼煙に 耳元で響く惜別の涙 乱れる髪強く抱き寄せた 押した花よ届けておくれ 熱く滾る生きた想いを 綴る言葉残しておくれ 刹那舞い散りて 旅立つ日の朝焼け 照らす鬣 振り返り見た故郷は 遥か霞んで 闇を掻き分け軋む弦の音 貫く雨に声を殺した 迫り来るその刻を悟って 押した花よ届けておくれ 瞼裏の君が愛しい 謳う愛を残しておくれ 今宵舞い散りて 焼ける空に荒れ果てた大地 墨の雨が朽ちる躰溶かして 押した花よ届けておくれ 枯れた花は決して消えない 想い全て残しておくれ 永遠に咲き誇れ 押した花よ届けておくれ 熱く滾る生きた想いを 綴る言葉残しておくれ 捧ぐ-OSHIBANA-