肌に食い込む鎖の跡。 繋がれて生きるのは嫌だったのに、 心から欲しかった自由の苦しみを 知った。 欲しかったものは何故か虚ろ。 いびつに歪む言葉。 いつしか望んでいた。 息も出来ないほど溢れた、惜別を。 棘の刺さった指先、一輪咲いた。 ぼやけて歪む、環になって廻る、 毒みたいに蝕む言葉。 流れる嘘で溢れさせて、 明けるまで誤魔化す夜。 もう零れないで。眠らせて。 自分が見えなくなって、 何度も輪郭をなぞる。 欲しかったものはもういらない。 悪い夢覚ます痛み。 いつしか望んでいた。 赤く彩られた絵の私、笑っていた。 枯れた鎖。 罪摂って、もう一度咲かせて。 棘の刺さった指先、赤く滲む。