阿諛りと姑息で手に入れた軌跡 囃し声遠くもう聞こえない二度と かつての輝きはいとも容易く朽ち 色褪せた その手に残ったものは儚い砂の花束 うたかたと知り騙り通した因果 爛れた肌 掻き毟りまた瘡蓋ひとつ増えた 澱む瞳 見据える先に霞んだ摩天楼 泥を啜った木の根齧った 本能が示唆した 非難と唾浴び続けた 痣を増やした それでもまだ 西へ東へ足を伸ばし集めた 虚偽の波に ほんの気持ちと送る花束 欺瞞の鐘 鳴り響くこの空に自我はもう無い 右へ倣え この風乗れとまた一人掴んで 白痴のように 一つ覚えの賛美を連ねる 意思を捨てて列を成す 抜け殻のパレードは[ひたすらに] 流れてく[どこまでも] 更に後続は増加した 行列は長蛇へ[止まらない] 憐れな程 仮初の詩 翻る旗印 一時の栄華の蜜はさぞ甘く 殉ずる覚悟も無いまま堕落を選んだ 貴方が わずかな疑念も持たず手にした 砂の花束 消えゆくと知らず道化の群れは踊る 掴み離さず固執の果てに錆びた 蝕まれゆく築き上げた全てが 破滅の最後を飾るは空虚の先へ飛び 散る その手に 残したはずのいつかの砂の花束 ざまあ見ろと嘲るように風に溶けた