ピクセルの体温

歌詞

モニターの光だけが 僕を照らす四畳半 ヘッドセットを装着すれば 世界が変わる 理想通りの声と姿 コードネームは「NOBU-TA」 ここでは重力さえなくて どこへでも飛べるんだ ふと、部屋の隅で香る 淹れたてのコーヒー 一瞬だけ意識が 現実（こっち）に引き戻されていく ノイズキャンセリングの向こう 誰かが僕を呼んだ気がした ピクセルの指先で君に触れて 確かに感じたはずの鼓動 これは嘘？それとも本当？ 境界線が滲んでいく ログイン中の僕と ログアウトした僕と どっちの涙を信じればいい？ 教えてよ、Another World 朝のホームは灰色 解像度の低い現実（リアル） 「おはよう」も言えない僕が そこに突っ立ってる 昨日の夜の冒険が 遠い夢のようだった 早く夜になればいいのに 君に会いたいのに すれ違った誰かの髪が 君の色と似ていたから 思わず君の名前を 呟いて空を見上げた 僕はいま、 一体どこにいるんだろう？ ピクセルの指先で君に触れて 確かに感じたはずの鼓動 これは嘘？それとも本当？ 境界線が滲んでいく ログイン中の僕と ログアウトした僕と どっちの涙を信じればいい？ 教えてよ、Another World でも、あの時流した涙は ちゃんと塩の味がした 君と笑い合った時間は この胸を温かくした もしも心が本物なら いる場所なんて関係ないじゃないか ピクセルの指先が消える瞬間 微かに残る君の体温 これは嘘じゃない、僕の本当 境界線を今、飛び越えて ログイン中の僕も ログアウトした僕も 全部「僕」 なんだと、やっと気づいたよ おやすみ、Another World おはよう、Real World