なぜだか ずっと思い出せなかった 過ぎて行く月日に押し流されたもの 真っ青な空 窓から見える日曜日の午後 アールグレイを飲みながら いろいろ考えたこと 僕にとって とても大事な時間だったのに そんなあっさり 忘れていいのか あれは "ゴーフル"という名のお菓子だ 丸くて薄いフランス生まれ ワッフルみたいな 凸凹(でこぼこ)模様の焼き菓子 あんなに好きだったものが すぐには名前も出て来ない 記憶に蓋してるのかな 君を思い出さぬように… サクッサクッとした あの食感が大好きだった しつこくない甘さも バター風味も… どんなに食べたって お腹に溜まらない 君はいつもそう言って 手を伸ばしたね 何が愛か 何がやさしさなのか 分からずに 僕はいつしか大人になった 急に"ゴーフル"食べたくなったんだ あれから食べてなかったけれど どうしてなんだろう 懐かしさだけじゃないはず 誰かを好きになることは ふとした時に気づくことだ 日常の中に埋まってく 気持ちを見つけてハッとする "ゴーフル"を食べているうちに テーブルの下に落ちた "ゴーフル"の破片(かけら)も なぜか愛おしいくらい あの頃 目にした全て かけがえないものと 今になれば理解できるんだ 誰を好きになったかよりも その時に昂まる感情よ 忘れていないものは 一番大切 あれは "ゴーフル"という名のお菓子だ 丸くて薄いフランス生まれ ワッフルみたいな 凸凹(でこぼこ)模様の焼き菓子 あんなに好きだったものが すぐには名前も出て来ない 記憶に蓋してるのかな 君を思い出さぬように…