目を閉じたまま 何度の夜が過ぎただろう 依然、朝日は差してくる 私を繋ぎ止めるように 俯いたまま 何度だって思い出せる 針のような声と視線 何でもない日を待っている 息を吸う音だけがする部屋の 片隅に浮かぶ月を眺めて 窓辺を結う風で乾いた目が 未だ見えない夜の終わりを 探しているんだ 何気ない全てが微熱のような毎日で グレーの窓は少しだけ私みたいだね あぁ、なんて言葉なら 掬い切れるんでしょう ずっと、揺らいでいる この気持ちの全てを 俯いたまま 忘れたいことで満ちていく 知らずに疵は増える 靄がかった奥の奥の方 じゃあね、また未来の何処かで 君にそう言えますように ただ少し願ってみたいんだよ 仄かに明かりは揺れる 何気ないひとつで 世界を灯すみたいな 何気ない光がきっとあるの あぁ、そんな言葉だけ 伝えに行くんだ そっと、遥かこの窓の向こうまで 何気ない言葉で 何気ない光で 何気ない言葉で 何気ない光で 目を閉じたまま 何度の夜が過ぎただろう また、朝日は差してくる 瞳の奥の方