空が曇ってしまった 窓を閉めた 雨が降るどころか風当たりが強い 世界では 言葉が降る 角の立った言葉が 空が曇ってしまった 全てのカーテンを閉めて 全てのアンテナを下ろす やがて僕の中に言葉の雨が降る それは近付いては去ってゆく ヘッドライトのよう 静かに目を閉じる 言葉が光に変わるまで 言葉が降る 角の立った言葉が 自分に当たる石みたいに 閉めた窓はひび割れて 隙間風が心を揺らす 全員に好かれようとは思わない そんなの分かってる はじめから はじめから 漆黒の闇に息を殺して 薄目を開けて世界を見ていた 俺はそれでも言葉を信じてる それでも言葉を探してる 君が僕の光であったように 僕が君の光になれますように でも初めは それぞれのやり方も 社会のやり方も無くて 皆 同じようにトンネル 同じように胎道を抜けた 光を見た 君も僕も ただそこには柔らかい光があったん だよ 夜明けに響く音楽みたいに 暖かい雫みたいに 遠くで誰かが僕を呼んでいた あと何回この心臓がビートを刻んだ ら 僕はそこに辿り着けるのだろうか どうか神様 私に言葉を下さい もし経験する為に 産まれて来ているとしても 未来を憂いてしまうよ 答の見えない今の社会で 自分を守る為に人を遠ざけたり 分断もある 一つの正しさは 誰かの正しさになるかもしれない でも その自分だけの正しさを 押し通そうとしてしまったら 光は逃げてしまうんだ 曇った空に目を凝らすと 今ならまだ 光はあるかもしれない 君が誰であろうと 僕は誰であろうと 光はただそこに居てくれる 見上げてみれば 光は君のそばにいつでもあるんだよ それは光 君を照らしていた それは光 僕を照らしていた