一人歩きを始める 今日は君の卒業式 僕の扉を開けて すこしだけ泪をちらして さよならと僕が書いた 卒業証書を抱いて 折からの風に少し 心のかわりに髪揺らして 倖せでしたと一言 ありがとうと一言 僕の掌に指で 君が書いた記念写真 君の細い指先に 不似合いなマニキュア お化粧はお止しと 思えばいらぬおせっかい めぐり逢う時は 花びらの中 ほかの誰よりも きれいだったよ 別れ行く時も 花びらの中 君は最後まで やさしかった 梅雨のあとさきの トパーズ色の風は 遠ざかる 君のあとを かけぬける ごめんなさいと一言 わすれないと一言 君は息を止めて 次の言葉を探してた 悲しい仔犬の様に ふるえる瞳を伏せた 君に確かなことは もう制服はいらない めぐり逢う時は 花びらの中 ほかの誰よりも きれいだったよ 別れ行く時も 花びらの中 君は最後まで やさしかった 梅雨のあとさきの トパーズ色の風は 遠ざかる 君のあとを かけぬける 梅雨のあとさきの トパーズ色の風は 遠ざかる 君のあとを かけぬける