戦雲暗く 陽は落ちて 孤城(こじょう)に月の 影(かげ)悲し 誰(た)が吹く笛か 知らねども 今宵名残(こよいなごり)の 白虎隊 紅顔可憐(こうがんかれん)の 少年が 死をもて守る この保寒(とりで) 滝沢(たきざわ)村の 血の雨に 濡(ぬ)らす白刃の 白虎隊 「南鶴(みなみつる)ヶ城を 望(のぞ)めば 砲煙(ほうえん)あがる 痛哭涙(つうこくなみだ)を飲んで 且(か)つ彷徨(ほうこう)す 宗社亡(そうしゃほろ)び 我事終(わがことおわ)る 十有九人(じゅうゆうくにん) 屠腹(とふく)してたおる」 飯盛山(いいもりやま)の 山頂(いただき)に 秋吹く風は 寒けれど 忠烈(ちゅうれつ)今も 香(か)に残す 花も会津の 白虎隊