時間は日に日に速くなって やがて目に追えなくて 飛びとびのレコードのように進む 世界は見る間に狭くなって いずれは手の中で あるいは既にそうでもう 踊らされている 誰も 同じリズムで ついに ついに止められないまま 乾いた瘡蓋 また剥がして 繰り返す痛みと過ち ツバメ 今 地を這うように 風を 時を 切り刻んだ 生まれた隙間の溢れるほどに 冷たい雨もたらすだろう 長く 長く 降り続くのを 祈り 捧げながら見つめても 恵みは既に脅威となって 裏返る力の矛先 いつかの方舟のように 浮かべて 記憶遡れば 開いたその目に 巡る世界に 上書きされるノスタルジー すべてを振り出しに戻して 再びやり直せるならば 同じ過ち 同じ甘えに 堕ちぬようにと願うだけ