放物線を描いて地面に落ちる ぬくもりなんてもの とうの昔に捨てた からからと音を立て転がっていく 敷かれたレールには誰も逆らえない からっぽの身に巻かれた輝くラベル 行き先を失ってもまだ止まらない 役割を終えてどこへいくの 3Rの輪から抜け出して 青白い中空降り注いだ陽射し 何も無い体を無様に曝される 放物線を描いて吸い込まれていく 屑篭に捨てられた仲間の行方 さざめきが連れてきた騒がしさに 身体を蹴り飛ばされ見知らぬ場所へ 流せる水滴すらもうないのです 私に足があるのならその輪の中に 道端に佇んだ姿 名前も知らない花のよう 風が吹き荒み雨が降り出したら 満ち足りぬ身体が赤黒く錆びる 知らないひとに蹴られて 何処かに飛ばされていても 景色も揺らぐ熱を 口に押し付けられていても 止まない雨に打たれて 身体がどれだけ錆びても 作られたこの存在に 意味があるのならば それでいいそれだけでいい ただひとひらの 意義さえ持てるのなら ああ、しあわせなの 灰で濁った水で満たされても 赤黒いラベル輝かせる 届かないこの想い出は 名前なんて知らない 花のように散った 役割を終えてどこへいくの 3Rの輪から抜け出して 青白い中空降り止まない陽射し からっぽの身体で無様に生きていく