目覚めても 視る夢は 鼓動持った 悪夢 躰は 蠢く 明日の朝 分からない 命いずこ 性根は 汗ばむ 求めるのは 悦びより 朽ちてなお薫(くゆ)る花弁(はな) 生きる場処を選べたら あなたを攫って 逃げて行くのに 愛してると誓うのに 私はあなたに 破滅をくべる 異なるものたれ 黒毛皮(くろかわ)の褥(しとね)で なきものを 呼び醒ます 心深き渇き 嫌悪は果てなく ありふれた 人という仮面のまま もう誰も 愛せまい 退くのが 耐えられない 薔薇(そうび)ちらす 嫉妬心(そねみ)に ふしあわせに臨むのは 理性の空では 望みもしない こぼれおちる哀しみは 埋もれた月の炎(ひ) 鎮めるだろう 異なるものたれ 白日の博愛(ひろい)で 甘き蜜は 荊の獄 捧げ合う 恋の毒 生きる場処はここにある この身を抱きしめ さあ手を延べて 愛してると誓うとき 私はおのれに 楔を打たん 異なるものたれ 微笑湛えたまま そしてあなたを想う