Track byTezka
辛うじて見える向こう岸 向こう岸で 待つあなたに 届くころにはそのどれもが 溶けている きっとここに相当する生物が中身を 全て平らげていくのだろう 応答はしない そんなことがそんなことのままの 理由 誰の目も幼い 腑に落ちない 信用しない 命尽きる前の忙しなさの様 誰かこれを届けて 嗚咽みたいに寄せる波 自分のもののようだけどよく 知らない 隔たりは常だから 面影はモノカラー 途方もない距離を泳いだ 末の名残の瓶の底をかつての海に 見立て思い出している 辛うじて見える向こう岸 僕が