トンネルを抜けたその先は 雪国なんかじゃなくってさ 無機質な白に囲まれて それでも呼吸はまだ続いてる 落としたページを拾い集めても 元の物語にならないだろう 声をなくしても 迷子にならないように 手を繋いで あぁ 僕が失くしても どうか覚えていてなんて 欲張りかな 掴んでもすり抜けていく時は 思い出す あの日の合言葉 「桜、猫、電車」 「桜、猫、電車」 って僕は呟く 何でもない日の昼下がり あくびのキャッチボールをしながら まどろみの中でもう一度 時計の針を進ませよう 大切なものをひとつ ひとつずつしまっていた箱を 置き去りにして 散っている事に 気づかないままでいた 揺られていく 零れていく景色の中で あぁ もう思い出せない愛おしき日々よ 過ぎ去り消えていく 最後にまた言えるかな 懐かしいメロディ いつかの合言葉 「桜、猫、電車」 「桜、猫、電車」 って僕は誤魔化す 「桜、猫、電車」 「桜、猫、電車」 って僕は偽る 愛を知らない人がいるよ 困った顔して笑ってさ 僕を知らない人がいるよ 長いトンネルの途中で